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「なるほど〜〜〜〜。
 そういった経緯でココまで来たのじゃな?」

俺とミーティアで事の一部始終を話すと、
メダル王とメダル王女が面白そうに笑い出す。

そう。
ココは『メダル王女の城』。
今は、病気の治ったメダル王が国を治めている。
……とは言っても、領土はこの島だけらしい……。

「す、すいません。
 何せ小さな島ですから、これといった話題も無くって……。
 退屈していたんです。」

何とか、笑いを止めながら、メダル王女が落ち着こうと深呼吸を繰り返す。
普段は慎ましやかにしているけど、やっぱり女の子らしい。
最後に彼女と出会ったのは、サヴェッラ大聖堂の結婚式だっけ……。
傍らのミーティアに視線を移すと微笑んでいる。

「お馬さんだった頃、不思議なお城だな〜〜って思ってました。
 一度入ってみたいな……って、ずっと願っていたんです。」

「?」

彼女の発言に、メダル王女とメダル王の目が点になる。
無理も無い。
ミーティアが呪いで馬になり、
俺達がラプソーン討伐の旅を続けていた頃。
実際には『ちいさなメダル』の件だけで、お世話になってたし……。
この城には宿屋も無かったし……。

その時、この遣り取りを見ていたのか、
気を利かせた大臣が、助け舟を出してくれた。

「まあ、まあ。
 エイト殿もミーティア姫様もお疲れでしょうから。」

「そうじゃの。
 もうそろそろ、食事の時間じゃしな。」

頷く王の隣で、メダル王女が問いかけてくる。

「よろしければ、ご一緒にどうですか?
 海に囲まれた島国ですから海の幸が沢山ありますよ♪」

その言葉に思わず笑顔になり、俺とミーティアは互いに頷いた。
本当、この『のんびり』感がいいよね♪
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