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「兄貴〜〜〜〜〜♪
 久し振りでがす〜〜〜〜〜〜♪」
「ヤンガスも元気そうだね♪」

久し振りの再会に、俺とヤンガスは手を取り合う。
面白く無いと言わんばかりの視線を、ククールが送ってくる。

「いいよな。
 『主役2人』で仲良くて……。
 ひょっとして空と海と大地と、
 不思議なダンジョン駆け巡っていたら、俺も主役になれるのか……?」

「何か、アッシ達、『まとめられた』感じで嫌でげすね……。」

__確かに、めちゃくちゃ、『まとめてる』よね……。

ヤンガスの一言に、同意しながら頷くものの、
実際にククールがソレをすると似合わないというか……。
今度はゼシカが違う意見を出してくる。

「ククールの場合は、『恋愛シミュレーション』なんじゃない?
 ほら、普段でもやってるし……。」

「ああ、それはそうかも!!
 出会い頭から、もう既にやってたし♪」

「ゼシカ。
 エイト。
 お前ら、めちゃくちゃだな……!!」

いきり立ったククールに抗議されるが……。
……収集つかなくなりそうなので、雑談はこの辺で止めておこう……♪

本題に入り、ミーティアが真剣な眼差しで、対岸のトラペッタを見ている。

そう。
俺達は、壊れた橋の前に居たのだ……。

「未だ、修復されていないのですね……。
 困りましたわ……。」

呆然と呟かれ、橋を壊した本人であるヤンガスが顔面蒼白になる。
逃げようとした彼の首根っこを掴み、ゼシカが嘆息した。

「こんなの、『ルーラ』使って、ちゃっちゃと行けるでしょうが……。
 この時間稼ぎはいったい何よ。」

スイマセン。
久々に、皆で歩きたかったんです。
……なんて、言い訳通用しないか。

見目麗しい女性2人に睨まれると、逆に怖いというか……。

でも俺って、仲間も呆れる程の『寄り道好き』なんだよね♪
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DQ8『小説』CONTENTS