前回、『五月病』になってしまった俺は、 ククールと共にオークニスへ向かい、 久し振りにグラッドさんと再会した。 ……で、トロデーン城に戻った途端、 我が君主トロデ王が『五月病』に……。 在り得ない話かもしれないけど、 相変わらず王は、未だ無気力状態のままだった。 |
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「大丈夫でしょうか? お父様……。」 口元に手を当てながら、ミーティアが心配そうに尋ねる。 頷きつつも、俺自身、困惑顔になってしまった。 __グラッドさんが言っていた『きつけ草』が効果無いんだ……。 まいったな〜〜〜。 こんな筈じゃ無かったのだけど……。 流石に困っている俺達を見かねて、ククールが嘆息する。 「こうなりゃ、ルイネロさんに聞いてみるか?」 思わず俺とミーティアは彼に注目するが、 ルイネロさんといえば、トラペッタに住む『占い師』で医者でじゃない。 それに、占ってもらうにしても、 最近ではユリマさんの方が、占いが上手だっていうし……。 ……? あれ? 「ククールって、ルイネロさん知ってたっけ?」 だって、滝の洞窟の主・ザバンから水晶玉を取り返した時は、 俺とヤンガスの2人だけだったし、 ゼシカやククールとは面識が無かった筈じゃあ……? 不思議そうに問うと、彼は苦笑しながら返してきた。 「そりゃ、俺だって、一流の占い師の名くらい知っておかないと、 女の子達と話しが弾まないだろ?」 「あ〜〜〜〜、はい、はい、そうですね……。」 聞いた俺が悪かったです。 嘆息し白い目で睨むが、既に慣れているらしく、知らん顔だ……。 しかし、ミーティアの方はそうはいかない。 父が倒れた(?)とあっては、国の一大事とも言うべき表情で、俺達をけしかける。 「行きましょう、エイト、ククールさん!! ミーティア、お父様が心配です!!!!」 必死の表情で詰め寄られ、言葉を無くす俺達。 取りあえず、ククールと顔を見合わせ頷き合うと、 さっそくトラペッタへ向かう事にした。 勿論、ミーティアだけでなく、ヤンガスとゼシカも一緒に……。 |
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