最初は、張り切ってやっていた『国王』になる為の勉強も、 途端に燃え尽きて、やる気の無くなる月がやってくる。 そう。 俺は今、五月病になっていたのだ……。 |
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アスカンタからの書類を片付け、 無事、期限ギリギリに届けた俺は、何故かグッタリしていた……。 何だろう? 何にもやる気が出ない……。 「は〜〜〜〜〜〜。」 机の上で突っ伏し、俺は大きな溜め息を漏らしていた。 そんな俺を見つけて、同僚の兵士・ズックが声を掛けてくれる。 さも、心配そうに……。 「エイト。 あ、いや、エイト隊長。 どうされたのですか?」 「エイトでいいし、仕事じゃないから敬語もいいよ……。 何だか、やる気が出ないというか、だるいというか……。」 更に脱力感を感じて、だらけていると、 今度はククールが、部屋に入ってきた。 流石(さすが)に呆れたのか、無気力で黙ったままの俺を放っておいて、 ククールとズックの会話が始まった。 「こりゃ、そうとう重症だな。」 「ククールさんも、そう思います? 何か、良い『薬』でもあれば良いのですが……。」 「『薬』か……。 !?」 何かを思いついたのか、ククールは無理やり俺の腕を掴み、 キッと睨みつけてきた。 「何だよ……。」 「情けねえ……と、言いたいところだが、人間誰しも疲れる時は疲れる!! こういう場合、『頭を冷やす』のが一番だし、 その寒い場所には、『薬師』がいるしな♪」 薬師……!? そうか、オークニスに行こうっていうんだね。 思うが早いか、ククールは瞬間転移呪文『ルーラ』を詠唱し、 予想通りの場所に俺を連れて行ったのだった。 とにかく、力の入らない、この身体を治さなきゃ!! |
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