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「よお!!
 エイト、久しぶりじゃないか。」

__……。

俺のテンションは、もうすぐスーパーになり掛けている……。
睨み付けると、心当たりの主は狼狽した。

「ククール……。」

「……悪かった。悪かったって……。」

「お前なああああ!!
 悪いで済まされたら、
 国に軍や兵士や警備はいらないんだよぉぉぉぉ〜〜〜〜〜〜!!!!」

俺は、自分でも気付かずスーパーハイテンションになっていた。
何か、大変巨大な物体を持ち上げているが、
重量感なんて怒りで吹っ飛んでしまっている。

「わわわわ、わかった!!
 わかったから、その巨大な岩石を俺に向けないでくれ!!
 死ぬ、間違いなく俺、死ぬから!!」

しかし、その後俺の記憶はなく、
気が付いたら彼に蘇生呪文『ザオラル』を使う羽目になっていた。

俺もなんだか落ち着いて冷静になった。
ククールはゲンナリして座り込んで、
しかし、俺のほうを見た。

「ほら、ラプソーン討伐の旅の時は共有財産だったから。
 普通に使っちまったんだって……。」
「でも、カジノのコイン0枚は明らかに普通じゃないと思うけど。」
「……リセットが効くと思ったんだよ。」
「何の話?」
「いや、画面前の人に言ってんの。」

どうも、釈然としないが、とりあえず返してもらわないと……。
姫だってたまにはカジノで遊びたくなるんだから。

「だいたい、カジノに『ポーカー』がないからいけないんだよ。
 不可抗力で摩るような機械ばっか置いてるしさ。」
「カリスマ如何様(イカサマ)師が今更何言っている……。」

最初ドニの町で彼の袖からカードが出てきた時は、
さすがに呆れたものだったが。
……少しは成長したと思ったのに。
はああ……。

「そう、落胆するな。」
「誰の所為(せい)だよ。
 とにかく今まで稼いだコイン、返してくれ。」
「無茶言うな。」
「じゃあ、何とか稼げ!!」
「お前、たまに(可愛い顔して)鬼のようなこと平気で言うよな……?」
「じゃなければ、即刻ゼシカに言いつける。」
「わあ、タンマ。タンマ!!
 エイト、再びテンション上がってるって!!」

かくして、俺たちは再びベルガラックに向かうことになったのが……。

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DQ8『小説』CONTENTS