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サザンビーク城内。 謁見(えっけん)の間。 クラビウス王は、大臣以外の全ての部下を引かせ、俺達4人を迎え入れた。 「エイトに、サザンビークの王位を継いでほしいのだ。」 王は、真剣な表情で、 ……しかし、申し訳なさそうに言う。 思わず驚愕したが……。 「たしかに、ソレが賢い選択だな。 丁度、エイトは『帝王学』マスターしたところだし。」 ククールが腕組をしながら、何度も頷く。 ヤンガスとゼシカも同様に頷いている。 ……て、皆さん。 そこは、否定するところでしょうが!!!! それに国王になりたくて勉強していた訳ではないし。 頑張れたのは、ミーティアの為でもあった訳で……。 「いえ。 お気持ちは有り難いのですが、俺の故郷は『トロデーン』です。 それに『サザンビーク』は、俺の器(うつわ)ではありません。」 俺が断ると、クラビウス王は「やはり……。」と俯いた。 「せめて、チャゴスがもっとしっかりしてくれたら……。」 「彼は、ココでも相変わらずなんですか?」 「全然、変わっていない。 ……エイト? 今、『ココでも』と言ったな。 まさか、『トロデーン』でも迷惑をかけているのか?」 口が滑った……!! 思わず自分の口を押さえたが、 時既に遅く、俺の言葉にクラビウス王が素早く反応する。 「いったい何をしたのだ!!? 場合によっては、今後の国交に傷がつく!!!!」 段々、話がややこしくなってきた……!! クラビウス王は、狼狽する俺に、更に詰め寄ってくる。 すると、見兼ねたヤンガスが、助け舟を出してくれた。 「王様も、そんな深刻な顔しねえで……。 兄貴が困ってるでげすよ。」 「う、うむ……。」 「何だったら、アッシらに王子の『教育』を任せるってのは、 どうでがすか?」 「そうか。 その手があったな!! 頼むぞ!!!!」 上機嫌な顔になり、クラビウス王はヤンガスの手を取った。 これが王直々の依頼となり、 俺たちは『王子教育』を引き受ける事になった。 でも……。 王の言う『教育』と、ヤンガスの言う『教育』は意味が異なると思うのですが……。 |
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