「のう、エイト。
 前回、何があったのか教えてくれんか?」

トロデ王が、俺を見上げて問う。

だが……。

俺は、やはり言う事が出来なかった。
<1>
俺の部屋には、ククールとヤンガスがいた。
今回は、ゼシカも一緒である。

「仲間4人揃うなんて珍しいじゃない♪」

ゼシカが嬉しそうに微笑むが、
俺達男3人は深刻な顔つきで沈黙していた。
彼女は首を傾げ、不思議そうに順に俺達の顔を覗き込んだ。
流石(さすが)に呆れたのか、ゼシカが俺達を問いただす。

「いったい、どうしたの?
 せっかく世界が平和になったのに、
 ラプソーン討伐の時と同じような表情して……。」

ククールが首を横に振る。
「そうでもないよな……。
 『通常エンディング』でやりすぎちまったから、
 収集付かない事態になってるんだ。
 『真エンディング』で丸く収まったと思ってたのに、このザマだ……。」
「何の話?」
俺が顔をしかめて問うと、彼の代わりにヤンガスが答えた。
「兄貴。誰かさん(筆者)の方針で、
 このシリーズだけはリアルな部分を入れてるんでげすよ。」

……。

じ、じゃあ、皆さん、
そろそろ本題に入りましょうか……!!

「それにしても、アッシの所為でそんなことになるなんて……。」
ククールから一部始終を聞いて、ヤンガスが申し訳なさそうに項垂れる。
「ヤンガス。
 お前は、後先考えるのが苦手だからな〜〜。」
……ククール。
それ、フォローになってない!!!!
彼の発言で更に暗くなるヤンガスを、俺は必死に励ます。
しばらくしてヤンガスはやっと顔を上げてくれた。
そして、元気にこう言ったのである。

「こうなったら、兄貴!!!!
 『元』を断つでがすよ!!!!」

なるほど……。『元』を断つ。
そうか……って、ええええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!?

俺は驚愕し唖然となる。
すると、ヤンガスは俺に向かって「ニッ」と微笑んだ。
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