皆、忘れてはならない……。
俺と、ミーティアは結婚している。

……と、いうことは当然、やることもやっている訳で……。
<1>
「エイト!!
 大変じゃ、大変なんじゃ!!!!」

トロデ王が血相を変えて、俺の所へやってきた。
今は、昼だ。
近衛隊長としての仕事も暇で、特にこれといった事もない。

「どうしたんですか……?」
俺が問う。

トロデ王は俯き、肩で息をする。
深呼吸を3回繰り返す。
『鏡』を取り出し、前髪を整える。
そして、今度は『耳掻き』を取り出した。

「だから、どうしたんですか!!?」

いいかげん、俺も『退屈ポーズ』をとって、腕組している。
すると、トロデ王は、やっと気が付いてくれた。

「プレイヤーが中々、コントローラーの『三角ボタン』を押してくれんから、
 ついつい、『退屈ポーズ』をとってしまったわい♪」
「何の、話ですか?」
「いや、この小説ならではの(非常にくだらない)お約束ジョークじゃ。」

……どうでも良いことで、お騒がせ致しました。
これから、本題に入ります。

「それで、何があったのですか?」
俺が問うと、王は慌てた表情で答えた。

「エイト。
 ミーティアが倒れたんじゃ!!」

__まさか……!!!!

驚愕のあまり、俺も声が出ない。
突然の事で呆然としていると、いつもの奴がしゃしゃり出てくる。

「エイト。
 ついに、おめでただな♪」

俺は、白い目で、声の主を見つめた。
「ククール……。」
狼狽し、ククールは顔を引きつらせ微笑する。
「おいおい……。
 まだ、何もやってないんだから、俺を攻撃するのはよせ!!」
「……解かってたか。」
「エイト。
 最近、ストレス解消みたいに、俺を攻撃するのは止めてくれ!!!!」

とにかく、ミーティアが本当にそうなのか、様子を見る必要がある。
俺は狼狽しながらも、彼女の寝室に向かった。
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