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「今回は、お前に殺されなくてホッとしてたんだが……。」

俺の蘇生呪文『ザオラル』で生き返ったククールは、力なく項垂れた。

「どんな『味』だったの?」

「はっきり言って、人間の食い物じゃない……!!!!」

「魔物にも『攻撃』で使えそう?」

「ああ!!!!
 アレは『ザキ』……いや『ザラキーマ』並み、それ以上の効果がある!!!!」

そりゃ、いいな。
『ゼシカ特製チョコ』を錬金レシピに加えて、敵に使うって手もある。
俺が、その提案を投げかけると、ククールは「冗談じゃない」と、
しきりに首を横に振った。

「お前は、『錬金マニア』か!!!!?
 絶対、やめとけ……!!!!
 間違って食ったら、死ぬぞ?」

__『チーズ』食べて火を吐くトーポじゃあるまいし……。

「でも、ククール。
 本当は、ゼシカのこと。
 好きなんじゃないの?」

俺は苦笑して問うと、彼は頭を掻いた。
そして、嘆息する。

「……それと、これとは、話が別だろ……?」

「料理が出来ないのは、ククールがカバーすればいいじゃないか?
 彼女、お嬢様なんだし。」

「う〜〜ん。」

ククールは、腕組して悩む。
彼が、後一歩踏み切れない原因は、ココにあったらしい……。

とにかく、この2人が結ばれるのは、時間がかかりそうである。
取り敢えず『おせっかい』にならぬよう、彼等を支援してみよっかな〜〜。

俺は、ミーティアから貰った『美味しいチョコ』を見つめ、苦笑したのだった。
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