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「……で、俺の言いたいことはそんなことじゃ無くって、
 何で『別居』なんて言葉を教えたのということだけど……。」

やっと、本題に入ることが出来た俺は、ゼシカに問いただす。
すると、彼女は平然と、とんでもないことを口にした。

「だって、あの城にいたんじゃ、『イチャイチャ新婚生活』出来ないじゃないの。」

……。
……俺はリアクションに困っている。
俺は、どうしたらいいのか分からない……。
隣のミーティア姫は、ゼシカの言葉に頷いて納得しているようである。
……て、お願いですから納得しないで下さい。
なんだか、泣きたくなってきた……。

「あの〜〜。
 さっきから、皆さん考え方が、いやらしいんですけど……。」
俺は脱力しながらも、自分の意見を言ってみた。

「何、言ってるんでがすか。
 これが普通の大人って奴でがすよ?」

……ヤンガス。
ココは『表ページ』であって『裏ページ』じゃないから……。
それに、子供の読者には意味解からないでしょ!?

「取り敢えず、今後はミーティアに変なこと教えないでくれる?」

俺が頼むと、仲間3人、おまけにミーティア姫まで唖然とする。
「エイト。出来たじゃねえか……。」
「兄貴。やったでがす!!!!」
「やれば出来るじゃない。」

__?

俺はさっぱり訳が分からない。
すると、今度はミーティア姫が感極まって……。

「ミーティア感激です!!
 エイト。やっと名前で呼んでくれたのですね!!!!」

「へ?」

どうやら、俺は姫のことを『ミーティア』と名前で呼べたらしかった。
まあ、もっと早く呼んであげたかったけど、
あの時は半分諦めていたからなぁ。
今回は(また爆発しちゃったけど)結果オーライというところかな。
ミーティアはとても嬉しそうに俺を見つめている。

「今まで、ごめんね。」

俺が謝ると、ミーティアは優しく微笑んで首を横に振った。
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DQ8『小説』CONTENTS