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ミーティア姫は、リーザスの外へ出ており、木陰で泣いていた……。 __俺の所為だ……。 俺は、彼女の肩を後ろから抱き締めた。 そのままの体勢で、ミーティア姫は俺に話しかける。 「……エイトは、ミーティアが王女だから、『名前』で呼んでくれないのですか?」 「……違うよ。」 長い事そう呼んでいたから、呼びなれてしまって……。 なんて言えるわけない!! 「じゃあ、呼んで下さい……。」 「……う、うん……。」 ミーティア姫が澄んだ瞳で、真っ直ぐ俺を見つめてくる。 だ、駄目だ。 ドキドキしてきた……。 可愛い……。 本当、可愛すぎるって……。 「ミ、ミー……」 まるで、これから口付けしかねない体勢になって、 俺は彼女の肩を抱き……。 「あ。 兄貴!!」 とんでもない邪魔が入った。 俺は、がくっ……と項垂れる。 ヤ、ヤンガス〜〜〜〜〜〜!! ひ、人がせっかくぅぅぅ〜〜〜〜〜〜……!! 「あ〜あ。いいところだったのに。」 ククールとゼシカが岩陰から出てくる。 ……って、お前ら見ていたのか!! 「バレちまったもんは仕方ない……。 エイト。俺たち見ていてやるから、遠慮なくやれ!!」 「GO!GO!でがす!!」 すっかり開き直って、ククールとヤンガスがけしかける。 俺はというと、恥ずかしさと怒りの為に、テンションが上がり続けていた……。 体中から電撃の火花が飛び散っているが、怒りのあまり気にならない。 俺が睨み付けると、2人は驚愕し、震え上がった。 ……だが。 「出来るかあああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」 その後、俺の記憶は無く、 気が付くと『黒こげ』になったククールとヤンガスの姿があり、 ゼシカに蘇生呪文『ザオリク』をかけてもらっていたのだった。 ……また、やってしまった。 |
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