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「エイト!! 何処に行っていたのですか!? ミーティアは、心配したのですよ……!!」 トロデーン帰国後、竜神装備の俺をモノともせず、 ミーティアが駆け寄って来て、俺の頬に両手で触れる。 必死の言葉と、心配そうな表情。 しかし……。 この装備じゃ、抱き締めたくても、それが出来ない……!! 「エイト、五月病だったのですか?」 事の一部始終を聞いて、ミーティアが驚愕する。 苦笑して彼女に告げた。 「いや。 オークニスに着いた頃には治っていたらしいのだけど。 薬も必要無かったし。」 「『五月病』に効果のある薬なんて、有るのですか?」 「……?」 何か、変だな。 トロデ王も見当たらないし、もしや……!!? 試しに問うてみる。 「ミーティア。 陛下はどうしたの?」 「書類を片付けた後、疲れた〜〜〜って、そのまま……。」 「そのまま?」 ミーティアの続きの言葉と同時に、 俺と、ククールは思ったことを一緒に叫んでいた。 「五月病に……!!!!」 これはもう、グラッドさんが言っていた、 『きつけ草』を試してみるしかないかなあ……。 竜神装備をしたままの状態で、俺は嘆息し、ガクッと項垂れる。 どんな場合でも、無理は禁物です♪ |
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