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『面白い。 その剣に相応しいか、見定めてやろう。 [ガイア]の勇者。』 おそらく、アイリの『覚醒』も兼ねてのことであろう。 グランドラゴーンの首は、 最高の退屈しのぎを見つけた嘲笑になる。 無表情のまま、アクシズは『ルビスの剣』を握り締め、 前方、右から左へ薙ぎ払った!! 刀身から放電が起こり、剣が唸りを上げ、凄まじい雷撃を呼ぶと、 グランドラゴーンの全身を包み込む!! 「今の……、『ギガデイン』ですか?」 舞い上がる埃に目を凝らし、賢者ディートが呆然と呟く。 最強に相応しい剣の効果に、一同は言葉が見つからない。 一方、電撃をマトモに浴びたグランドラゴーンは、 その効果に驚愕しつつ、焦げた鱗を振り払う。 『……本当に、その剣の効果を呼び覚ますとは……。』 死の天使アズライルでも不可能だった事を、 勇者アクシズが簡単にやってのけてしまった。 これで、明らかに戦況は変わる。 自らの不利に……。 __彼らを締め出し、『魔界の扉』を閉じる必要がある……!! グランドラゴーンは、番人オグルを一瞥(いちべつ)すると、勇者達に向き直る。 『魔界の扉』を閉じる為には、 封印を解く能力を持つ、勇者アイリ・『ロト』の存在が邪魔になる。 __今は、『覚醒』どころではない……!! 死の天使達に感化されたのであろうか。 まさかの番人オグルの裏切りに、 グランドラゴーンは低く唸ると、 苦笑の表情になる。 『悪いが[竜の女王の卵]は返せない。 アレは[ロト]の[覚醒]と引き換えだからな。 そして、お前達は[二度]と、この洞窟へは来られない……!!』 『氷の洞窟』の壁という壁が歪み始め、 グランドラゴーンを含む奥から消え始める。 「皆、逃げるぞ……!!!!」 驚愕した勇者達は、 オルテガの号令で『第二の門』まで逃げ延び、滑るように外へ出た。 番人オグルがその門を再び閉じると、 晴れた霧の如く、門は消えてしまった。 |
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