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__さて、大変な事になってきたのう……!!

『ルビスの剣』を抱えたまま、番人オグルは狼狽する。

地上界、レイアムランドに位置する、
『氷の洞窟』最深部。

グランドラゴーンは、
勇者アイリの『覚醒』が見たいらしく、
楽しげに思考を巡らせていた。
神の戯れであろうか……?

「どうして、貴方と闘わなければならないの……!!?」

困惑し、勇者アイリは叫ぶ。

……が、

グランドラゴーンの5個の大口が、冷気を収束し始める。
異変に気付き、咄嗟の判断で賢者ディートが『フバーハ』を詠唱する。
魔法壁が勇者達を覆い、放出された凍える吹雪を防ぐ。
そのままの状態で、身じろぎもせずグランドラゴーンは、
アイリを全ての目で見下ろした。
彼女の表情が凍りつく。

『さて、[ロト]が[覚醒]するには、どう遊べば良いかな?
 喜び、怒り、哀しみ、楽しみ……。
 どれかな?』

魔界の守護神とは、もはや話し合いの出来る状態ではない!!
勇者アクシズは舌打ちすると、アイリを守る為、先頭に立つ。

__ヤケになっているように見えるのは、気の所為か?

相手は『神』だというのに?
感情に左右されるのは、人間と変わらないように感じられる。
だが、やはり守護神は普通では無かった。
宙を滑らせるように優雅に5本の首を擡(もた)げると、
グランドラゴーンは中央の首を冷たい嘲笑の形に変える。

__……『怪しい瞳』!?

その行動から、『神竜』との戦闘を思い出した勇者オルテガは、
仲間達に向かって絶叫する。

「いかん!!!!
 奴の『目』を見るな!!!!」

だが、時既に遅し。
『神竜』戦に出ていない、エビル(バラモスエビル)や、
戦士クリスには、この攻撃が判る筈が無く、
避ける事の出来ない睡魔に襲われ、床に崩れ落ちる……!!
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『DQ3』外伝CONTENTS