「……もう!! しつっこいですわね!!!!」 僧侶リオが『復活の杖』を掲げ、『バギクロス』を詠唱する。 真空の渦が竜巻化し、勇者アイリの相対する『八叉ノ大蛇(偽)』の、 5本の首の鱗を剥がしていく……!! |
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『氷の洞窟』内部。 魔界の守護神『グランドラゴーン』が放った『試練』が、 勇者達の『かつての宿敵』を具現化し、 新たなる脅威となって、攻撃を始めた……!! 「アクシズ君、大丈夫か……!!」 気が付けば、1対1で『ボストロール(偽)』と対峙している、 勇者アクシズを見つけ、勇者オルテガが援護に入る。 アクシズは彼に向かって苦笑した。 「よりによって、一番頭にくる奴が『俺の相手』になってしまいました!!」 だから宿敵だというのであろうが、 アクシズ達だって、昔の強さのままではない!! 繰り出される重たいボストロールの拳を、後方へ避け、 そのまま弾くように前に跳躍すると、 二刀の『ガイアの剣』を上段から交差させるように振り下ろした。 刃が滑るように皮膚に減り込み、青い血飛沫を上げる……!! 以前は皮膚が硬くて、刃を通らせるのも精一杯であった。 だが、今は違う。 __俺達も強くなっているんだ……!! 『バラモスブロス(偽)』と相対し、 エビル(バラモスエビル)は『破壊の鉄球』を繰り出される拳に向かって振るう。 鉄球はバラモスブロスの拳の骨を粉砕し、指の原型を失う。 苦痛の為、咆哮を上げる魔物に向かって、 戦士クリスがエビルを援護するように『バスタードソード』を横に薙ぎ払った。 「……皆さん。 一斉に援護しますから、受け取って下さい!!!!」 戦闘中の勇者達に向かって、 賢者ディートが守備力増強呪文『スクルト』を詠唱。 続いて、素早さ上昇呪文『ピオリム』を詠唱する。 一同の守備力と、素早さが上がり、調子付いたところで、 今度は『フバーハ』を詠唱した。 それは丁度、大口を開け迫る『八叉ノ大蛇(偽)』の燃え盛る火炎を防ぎ、 勇者アイリと僧侶リオは、突然現れた魔法壁に驚愕した。 しかし、闘いの手を休めている暇など無い……!! 凛として睨み付けると、アイリは間合いを取る為、一旦後方に下がり、 跳躍すると正面の首に向かって『王者の剣』を薙ぎ払った。 オリハルコンの刃が、首を削ぎ落とす……!! |
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