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「何だか、調子が狂いますね……。」 『銅』の『モンスターメダル』だけ無くなり、 多少軽くなってしまった麻袋に視線を移し、 賢者ディートは困惑した。 だが、視線を前方に移し、勇者オルテガと戦士クリスは各自、 戦闘態勢に入っている。 「何か、見たことある魔物達、ばっかりですわね〜〜〜。」 顔を引きつらせ、僧侶リオが『復活の杖』を握りなおす。 それもその筈、おそらく本人ではないであろうが、 『氷の洞窟』内、『最初の門』付近で待っていた魔物達は、 魔物というより、魔王軍幹部クラスの者達だったからだ……!! かつての宿敵『ボストロール』に酷似した魔物に睨まれ、 勇者アクシズも額に汗する。 背中の二刀の『ガイアの剣』を鞘から抜き放ち、 自分の倍はあるであろう魔物と対峙する。 勇者アイリは、『八叉ノ大蛇(やまたのおろち)』に酷似した魔物と対峙していた。 『王者の剣』を鞘から抜き放ち、巨大な魔物と向き合う。 過去に、八叉ノ大蛇に付けられた自分の首筋の古傷に触れ、 悔しそうに彼女は唇を噛み締める。 エビル(バラモスエビル)は、『バラモスブロス』と酷似する魔物と対峙していた。 だが、ココは魔界の一歩手前である。 『破壊の鉄球』を握る手に力を込めながらも、エビルは思考を巡らせた。 そう。 彼は、この場所が初めてではない。 首謀者サムエルに、魔物達を操る『媒介』として連れて来られたエビルは、 しばらくこの洞窟に監禁されていたのだ。 「さすが、魔界の守護神というわけだな……。」 自分にとって、印象に残る魔物……というより、 各自『宿敵』として見ている魔物のみが、目の前に立ち塞がっている。 __コレは、『グランドラゴーン』流の『試練』というやつだな……。 思うが早いか、『破壊の鉄球』を振り回し、 エビルは『偽のバラモスブロス』に向かって攻撃を繰り出した!! 皆、各自、『偽』の魔王軍幹部達と戦闘状態に入った。 |
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