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__……!!!!? 『ネクロゴンドの洞窟』地下最深部。 ライガ(ライオンヘッド)の仲間達と一緒にいた勇者アイリは、 ココまで感じる禍々しい『気』に愕然となる。 本能的な警戒心から胸を押さえると、外套下の『聖なる守り』に当たる。 鎖を持ち上げ、目の前に出すと、 彼女に異変を知らせるかのように、ソレは突然輝き始めた。 「ソレは何だ?」 眩い光に反応したのか、ライガが目を細めながら、アイリに問う。 振り返ると、彼女は微笑んで答えた。 「『聖なる守り』よ……。 精霊ルビス様の『愛の証』らしいけど……。 でも、変だわ。 まるで、何かを知らせているみたい……」 あの、突如現れた禍々しい『気』の所為なのだろうか? 今はその『気』も消え、落ち着いているが、 洞窟外で何かが起こっているのは確かである。 『聖なる守り』を握り締め、アイリは緊張する。 だが、ライガが外套を引っ張り、ガクッと調子を崩す。 緊張感がほぐれ、アイリは嘆息した。 「いきなりビックリするじゃない……!! どうしたの?」 「人間が居る。」 「え?」 低く唸りながら、ライガが遥か彼方の侵入者に向かって、牙を向く。 アイリは不思議な期待に胸を躍らせていた……。 平和になったとはいえ、危険な『ネクロゴンドの洞窟』に、 普通に入れる人間が他にいるとは思えない。 始めは驚愕したものの、アイリの表情は、 次の瞬間、喜びに変わる……!! 「アクシズ……!!」 __来てくれた……。やっぱり、来てくれた!! 表情が綻び、彼女の頬を自然と涙が伝う。 「何だ。知り合いか?」 ライガは、訳が分からず、首を傾げた。 |
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