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多少、ライガの跳躍が乱暴だったが、
無事、向こう岸に着くことは出来た。

「ココから先は、ネクロゴンドの洞窟だ。
 入れば、私の仲間達が、お前を匿(かくま)ってくれるだろう。」

「ちょっと、待って……!!」

着地時に出来たであろう、ライガの血の滲む爪に向かって、
アイリは呪文詠唱の為、手をかざす。
だが、回復呪文『ホイミ』の癒しの光は放たれない……。
彼女は嘆息し、項垂れた。

「ごめんなさい。
 やってみたけど、まだ無理だったみたい……。」

落ち込むアイリを、ライガが諭す。

「『静寂の玉』は、効果が強すぎるのだ。
 バラモス城から離れ、数日位経てば、
 『マホトーン効果』も切れるであろう……。」
「でも……。」

瞬間転移呪文『ルーラ』や、
脱出呪文『リレミト』が使えないとなっては、
やはり心細いものがある。
しかも、彼女の道具袋の中身は全て『必要最低限の私物』で、
袋に入っている『キメラの翼』までは入れていない。

__こんな事なら、平和になったとはいえ、
   道具の管理位、自分できっちりやっておけば良かった。

「どうした?」

心配そうに顔を覗き込み、問うライガに、
アイリは苦笑して掌を横に振る。

「ううん、何でもないわ。
 そうね……。
 『リレミト』と『ルーラ』が使えるようになるまで、
 貴方に、お願いするわ。
 宜しくね♪」

そして……。
彼女達はネクロゴンド洞窟内に入って行った……。
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『DQ3』外伝CONTENTS