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天界。 ゼニスの城。 「ほら、これでしょ? 『魔獣の爪』が答えだよね♪」 スラリンが装備した『魔獣の爪』を自慢気に見せる。 意外と早く戻ってきた勇者達に狼狽しながらも、 智天使ケルビンは平然と言った。 「いや〜〜、大したモノですね。 こんなに早く解いてしまうとは……」 勇者アクシズは、すかさず本題を切り出す。 「次の『なぞなぞ』は何だ? 俺達には時間が無い……。」 「はい。次の問題ですね。」 丸眼鏡の端を上げ、智天使ケルビンは不敵に微笑んだ。 __私達は、『竜の女王』様の『卵』を探す為、神竜様にお会いするだけなのに……。 『神竜の塔』へ通じる階段を見つめ、勇者アイリは両手を握り締め嘆息した。 ……だが、彼女の不安を無視して、ケルビンの次の『なぞなぞ』が出題される。 「いきますよ〜〜!? よく、聞いて下さいね……。」 一同は沈黙し、聴覚を研ぎ澄ます。 ケルビンは一旦深呼吸すると、一気に口を開いた。 「暗き世のかこまれたる町。 花の中にそれは眠る……。」 __暗き世の……? 勇者アクシズが、思い浮かべるのは『地下世界アレフガルド』。 __かこまれたる町……。 勇者アイリが、『城塞都市メルキド』の壁を思い出す。 だが、彼等の思考はそこまでで、ケルビンが次の言葉を付け足した。 「今度は、結構見つかりにくい代物ですよ? 肉眼では中々見えない道具ですからね♪」 __? 勇者達は互いに顔を見合わせ、首を傾げる。 しかし……。 彼等がこうしている間にも、 地上界では再び、魔物達が暴れ出していた……。 新しい指導者が現れたかのように……。 |
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