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「神竜様にお会いになるのでしょう。 其処の階段から、『神竜の塔』へ通じています。」 天空人の1人が、勇者達を階段へ案内する。 ……と。 「ちょ〜〜〜っと待って下さい!!」 後から呼び止める声がし、3人と一匹が後方に注目すると、 智天使ケルビンが立ってこちらを見ていた。 「神竜様にお会いされる前に、 あなた達にやって頂きたい3つの『なぞなぞ』があります。」 「『なぞなぞ』……?」 思わず顔をしかめ、勇者アクシズが問う。 今は一刻を争う事態だというのに、この後に及んで何を言うのか……。 しかし、ケルビンも『智』を司る天使である。 今度は勇者達を誘導するように、けしかけ始めた。 「神竜様は、とってもお強いお方。 大魔王ゾーマが、その力に対抗する為、 自らをアスラゾーマに進化させる必要があったお方です。 私が出す『なぞなぞ』とは、今後の戦闘を有利に運ぶもの。 どうです? 挑戦してみませんか?」 言って、ケルビンは賢者ディートをチラリと見た。 視線が合う。 「僕に喧嘩を売っているのですか?」 「いえ、いえ。 でも、見た所、貴方はダーマの血筋『生まれながらの賢者』ですよね。 私としては大変興味ある方です。」 「……どちらが、賢いか……ですか?」 「其処まで言っていませんが……。」 智天使ケルビンの表情が微笑に変わる。 彼は、賢者ディートを自分のペースに嵌めてしまった。 アクシズは嘆息すると、アイリと顔を見合わせた。 口を開き、賢者と智天使の間に割って入ったのは、勇者アイリである。 「その『なぞなぞ』……やってみましょう。 ケルビンさん。 出題して下さい。」 不機嫌そうな表情のディートと、真剣な表情の勇者アクシズ。 心配そうなスラリン(スライム)を順に見やり、 最後に凛とした表情の勇者アイリに視線を移す。 智天使ケルビンは、丸眼鏡を人差し指で押し上げ、最初の問題を言った。 内容はコレである。 「滅びの町。 十字架の下でキラリと光るものは……?」 そして、彼等の挑戦が始まった。 |
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