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サムエル達が去った後、 無数のクレーターで凸凹だったコロシアム会場が、 自動的に整地され元の平らな地面に戻る。 勇者達は不思議な光景に呆然としていたが、 奥に階段を見つけ、更に上を目指し進んでいく。 たどり着いた先は、老人の部屋になっており、 大きな釜が、グツグツと音をたて煮立っている。 老人は、人懐っこそうな表情で、勇者達3人とスラリンを出迎えた。 「よくぞ来た。 神竜様に会いに来たのじゃろ? その釜の湯を飲んでいかれよ。」 「それでは、お言葉に甘えて、頂きます……。」 言われるままに実行したディート。 しかし、湯の熱さで、舌を火傷してしまう!! 抗議しようと老人の方を向くが……。 老人はニコニコしながら。 「どうじゃ。熱かったじゃろ?」 と、当然の様に言った。 拍子抜け狼狽する一同。 天界の住人達の感覚がよく解からない。 「後ろのお嬢さん、顔色が悪いようじゃが、大丈夫かの……?」 老人に問われ、アクシズはアイリの方を振り返る。 確かに彼女の顔は蒼白で、息も荒かった……。 ……と。 耐え切れなくなったのか、突然崩れるように、その場に倒れてしまった!! アクシズは驚愕し、慌てて駆け寄る。 「……アイリ!!!! しっかりしろ!!」 抱き起こし揺するが、彼女の目は固く閉じられたままで、返事が無い。 ふと、アイリの首に視線を移すと、1本の傷跡が見えた。 「最近出来た傷では無いですね……。 古傷が疼いたのでしょうか……。」 蒼白になったアイリの顔を覗き込み、ディートが治療にあたる。 勇者達は、しばらく老人の部屋で厄介になることにした。 |
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