＜7＞
	＿＿さて、『ロト』はドレでしょうね……。 死の天使ミハエルは、細い目から勇者アクシズと勇者アイリ、 2人の勇者の品定めを始めた。 勇者達の『勇者の魂』の質を探り、 彼が目を着けたのは、何とアイリの『勇者の魂』である……!! ＿＿……『ロト』とは『女』だったのですね……。 そうなれば、後は任務通り実行するだけである。 ミハエルが手を翳すと、地面にルーンの魔方陣が現れる。 魔物を召還する為、詠唱する。 彼が呼び寄せたのは『天の門番』。 天界に生息する『物質』系モンスター達の大将である。 ＿＿サムエル。見つけましたよ!! 　　　彼女が、勇者『ロト』です……!!!! 精神で交信するミハエルを、スラリンだけは、魔物特有の直感で見抜く。 スラリンは思わず、傍らの勇者アイリに視線を移す。 だが、時既に遅し『情報』は全て、『死の天使』達の許へ流れ始めていた……!! 地上界。 レイアムランドに位置する『氷の洞窟』内部。 「見つけたか……!!」 あんな、小娘が『ロト』だったとは、気付かなかったな……。 ミハエルからの言葉を受け取った、 首謀者サムエルは、冷たく嘲笑する。 「エビルよ。 　勇者アイリが『ロト』であったらしいな……。 　ミハエルの交信で判明した。 　もう、お前に選択の余地など無いぞ。」 首謀者の言葉に、エビルは愕然となる……!! 一驚を喫する彼は、暴れることすら出来ない。 天界への謀反の首謀者、死の天使サムエルは、声高らかに笑い出した。 冷たく、機械的な、心の無い声で……。
	■この次の[SCENE_7]へ ■前へ ■『DQ3』外伝CONTENTS