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「初めての割には、上手かったぞ。」 『竜の女王の城』周辺。 鳥系モンスターの大群を、勇者アイリの指揮下で追い払った後、 勇者アクシズは彼女を称讃した。 肩で息をしつつ、アイリは緊張の解れた明るい表情を、アクシズに見せる。 「いや〜〜〜。 大したモノですね〜〜〜〜♪」 賢者ディートに、回復呪文『ベホマ』を詠唱して貰ったのか、 嬉々としてお喋りホビットがアイリを褒め称えた。 アクシズは、狼狽する。 「殺されても、死なない奴って、いるよな……。」 まるで、ギャグメーカーである。 ホビットを呆然と見つめ、アクシズは項垂れた。 アイリは、魔物達の死骸の山に、光る物を見つける。 近づいて手に取ると、『モンスターメダル』だと解かった。 「アクシズ。 コレ見て……!!」 アイリに呼ばれ、アクシズは振り返る。 片っ端から掻き集めたのか、彼女の腕の中には、 沢山の『モンスターメダル』が山積みになっていた。 彼は、自分の道具袋から、メダルの入った麻袋を取り出すと、 彼女が持って来たメダルを加える。 「これで『鳥系』モンスターは殆ど溜まったんじゃないか?」 「うん♪」 「一体、コレが何の役に立つのでしょうね……。」 3人は互いに顔を見合わせ、苦笑する。 「ちょっと邪魔が入っちゃったみたいですけど、 天界へ行きましょうか。」 賢者ディートの言葉に、勇者2人は共に頷いた。 |
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