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「他愛ない連中ね〜〜〜〜。
 運動不足なんじゃないの?」

勇者達3人が辿り着いた先には、
鞭を構えた女性の天使と、鞭に絡まれ倒れたホビットが一人。
勇者アイリは思わず自分の口を押さえ驚愕した。
犠牲になったのは、お喋りホビットである……!!
憤りを感じ、彼女は天使を睨み付け、静かに問う。

「貴女は誰……?」

すると、天使は冷たく嘲笑した。
右手の鞭を打ち鳴らす。
その鋭い音に、脅えた城内の者達は後退る。

「人に正体を尋ねる時は、先ず自分からでしょ?」
呆れたように言う天使に、ディートは嘆息する。
そして、アイリに代わって彼が答えた。

「見たところ、貴女は天使さんですよね。
 僕等だって、女性相手に手荒な真似したくないのです。
 そのホビットを解放して、帰ってもらえませんか?」

「……で、結局名乗らない訳。
 賢いわね……。
 さっすが、あのゾーマが手こずっただけあるわ。」
天使は微笑した。
天使達は、『肉体』ではなく、『魂』で彼等を判断しているのだ。
今度は、アクシズが彼女に話しかける。
「そこまで解かっているなら、俺達が何者か知ってるんだろ……!?」

「そりゃね。
 あんだけ『有名』になっちゃ、敵も多いわよ〜〜〜?
 でも、顔は知らないのよ。
 絵も何も残ってなかったからね。
 ね。赤毛の剣士さん♪」
言って、近寄ると、彼女はアクシズの顔をしげしげと眺める。
彼は額に汗を浮かべ、狼狽し、後退った。

「へ〜〜〜、あんた『男前』ね♪
 好みのタイプだわ♪
 名前、聞かせて?」

__……!?

この言葉に反応したのは、アクシズの恋人、アイリである……!!
嫌な予感がして、ディートはアイリの方を見やるが、
時既に遅し、彼女の周辺では、稲妻を従えたオーラが発生してしまっている!!!!
『覚醒』時以上かもしれない……。
ディートは狼狽した。

「貴女……。
 其処に直りなさい……!!!!」

凄まじい怒りの形相で、勇者アイリが天使を睨みつける。
天使は、勇者を見据え、冷たく嘲笑した。
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『DQ3』外伝CONTENTS