<7> | ||
天界。 ゼニスの城。 「……で、誰を連れて来るのです?」 賢者ディートが困った表情で、 パーティのリーダーである勇者アクシズに尋ねる。 「そうだな。 俺と、ディート、スラリンは申し分無いとして……。」 神竜と会う(闘う)にも、 アスラゾーマを倒した世界最強である勇者アイリが居ない為、 戦力不足なのだ。 しかも、頼りのエビル(バラモスエビル)も、 死の天使達に捕らわれ居ない。 他に強い者がいるとすれば……。 「オルテガさん……!!」 アクシズの脳裏を、歴戦の勇者オルテガの姿が過ぎる。 しかし……。 「でも、大丈夫でしょうか……? アイリさんが居ない状態で……。」 「……そう言われると、非常に会いにくくなるが……。」 腕組みして項垂れるアクシズと、賢者ディート。 アクシズとアイリが親の許しを得た仲とはいえ、 アクシズが付いていながら、敵にアイリを渡してしまったのだ。 彼女の父親であるオルテガが、どのような反応をするのかが、正直怖い……。 そして、スラリンが暢気な事を言って、彼を追い詰める。 「アクシズ〜〜!! 最悪の場合、『かけおち』すればいいんだよ♪」 「人聞きの悪い事を言うな!!!!」 「じゃあ、『囚われのアイリ姫』を助けに行こうよ!!」 小さな魔物の言葉に、一同の目が点になる。 「アイリさんは、『お姫様』じゃないの?」 「……少なくとも、俺にとってはそうだが……。」 「アクシズ、スラリン!!!! アイリさんは『勇者ロト』ですってば!!!!」 彼等の言葉に狼狽して、叫ぶディート。 結局、一行は勇者オルテガの力を求め、 アリアハンに向かうこととなった。 神竜と互角に渡り合う為に……!! |
||
■この次の[SCENE_11]へ ■前へ ■『DQ3』外伝CONTENTS |