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「それだけ!?」

デルコンダル城。
金髪の少年が抗議する。
彼は、サマルトリア国から来た第一王子コナンだった。

「あいにく、『冒険の書』にあるのは、ここまでじゃな……。」

片っ端から文献を読み上げたデルコンダル王は、書物を本棚に戻す。
いきり立って、更に身を乗り出すコナンに、王は狼狽したが、
咳払いすると彼を偉そうに見下ろす。

「仕方ないであろう?
 初代カンダタ一世のエルマージュ王妃が残した文献なのだから……。
 『ガイア』に関する文献は、何故か『ロト』と同じなんじゃし……。」

しかし、ローレシア国の第一王子アレンは、
手元の『ガイアの鎧』を見つめ考え事をしているようだ。
ロト装備以外に、伝説の武具が装備出来るとは……。

__まさか、『同じ血』が流れているとか……。

すると、ムーンブルク国の王女マリアが、
微笑みながら、思いついたように呟く。

「もしかして……。
 『ロト』と『ガイア』は、待ち合わせしてたんじゃない……?
 それが、闘いの為とか、目的ははっきり解からないけど。
 でも、何故か、両方とも懐かしいの……。」

「そうだな……。
 僕も、そんな気がするよ。」

アレンも、彼方を見据え懐かしそうに微笑んだ。
だが、彼等は、これからハーゴン討伐に行かなければならない。
3人のロトの子孫は、お互い顔を見合わせ頷きあう。

そして……。

気を引き締めると、アレンは『ガイアの鎧』を装備した。
鎧は、彼の血に呼応し、燦然と輝いた。



あとがきです。
『魂の生贄』編も無事終了しました。
ここまで読んでくださった方、お疲れ様でした。
ありがとうございました。
応援して下さった方、支えて下さった方々に、心から感謝を申し上げます。

なんとなく読むと元気が出る小説であってくれると嬉しいです。


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