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アスラゾーマは、顔面を押さえながら後退る。 アイリは上体を起こし、大魔王を見上げる。 傍らには、倒れたラーミアの姿がある。 大魔王は怯みながらも、徐々に形態を戻していく……。 「さすが、ディート様。 グッドタイミングですわ♪」 リオに褒められ、ディートは狼狽した。 首を横に振って否定する。 「いえ。 先程の『イオナズン』は、僕ではありませんよ。」 「え? じゃあ、誰ですの?」 言われて、リオは周囲を見回す。 クリスや、エビルも同じように周囲を見回した。 一同は驚愕する。 __……!!? 『生贄の祭壇』の前に、人影が見える。 徐に、呆然としたまま動けない一同に向かって、歩み寄ってくる。 「アクシズ……!!」 遂に仲間の1人が、彼に声をかけた。 『ラダトーム城』休憩室。 __ここは? 随分眠っていた気がする……。 オルテガは、上体を起こし周囲を見回す。 今までの事を思い出す。 __確か、あの時、アクシズ君と一緒に闘っていた筈では……? だが、負けて『勇者の魂』を吸収されたところまでは、流石に覚えていない。 彼が、しきりに頭を振って考えていると、部屋の外で食器の割れる音がした。 「大丈夫かい?」 オルテガが心配し、歩み寄ると、メイドの少女は驚愕し、身を震わせる。 そして……。 「オルテガ様が、生き返った〜〜〜〜〜〜!!!!」 何と、彼女は興奮冷め遣らぬまま、城内の者達に言いふらし始めたではないか!!!! 「?」 オルテガは、訳が分からず首を傾げた。 |
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