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「困ったよな〜〜、出口は何処だ?」 『ゾーマの城』内部を、出口に向かって登り、 カンダタは狼狽した。 彼は、オルテガの遺体を抱えているのだが、 どうもこのメンバーでは脱出に手間取るらしい。 ミニモンは相変わらず、カンダタの頭に張り付いたまま離れない。 「あんたが、コッチって言ったんでしょうが!!」 盗賊エルマが、カンダタを責めた。 しかし、彼は慣れているらしく、「へいへい」と聞き流してしまっている。 2人のやり取りを目にして、商人ミーナは嘆息した。 「今、アイリ達がゾーマと闘っとるんやで……? うちらがめげてどないするんや……。」 説教したはいいが、盗賊2人はまだやり合っている。 駄目だこりゃ……と、ミーナが諦めかけた時、突然城内が地震のごとく揺れ始めた!! 「ま、まさか。 アクシズか、アイリのどっちかが、 『ゾーマに吸収された』なんて訳じゃあないよな!!?」 カンダタが言うと、エルマが否定した。 「馬鹿言わないでよ!!!!」 「だって、アクシズの疲労は限界に達してたんだぜ!!!! ある意味、オルテガと同じ立場なんだよ!! ましてや、一番守りたいアイリが傍にいるんだ!!」 庇って死にそうなもんだ……とでも言いたげに、 カンダタはエルマに力強く叫ぶ。 だがエルマは瞳に涙を溜めて、首を横に振った。 「か、簡単に死ぬとか、言わないでよ……。」 カンダタは、そんな彼女を心配そうな目で見つめる。 そして、ずっと疑問に感じていた事を問うた。 「エルマ……。 ひょっとして、お前もアクシズが好きだったのか……?」 答えの代わりに、エルマは視線を逸らした。 カンダタは、その仕草を肯定の意味だと捉え嘆息する。 「やっぱりな……。 どおりで、今まで俺の想いが、お前に届かないと思ったんだよ……。」 苦笑して告白するカンダタに、エルマは驚愕する。 「別にそれで、いいんじゃねえか? 遠くで想ってるだけってのも、結構悪くないもんだぜ?」 そう言って、カンダタは寂しそうに微笑んだ。 |
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