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本当の姿に戻った『キングヒドラ』と、勇者2人との第二戦が開始された!!!! 「せめて、俺に『フバーハ』が使えたら少しは有利だったかもな……!!!!」 言って、勇者アクシズはキングヒドラの一本の首に剣の切っ先を突きたてた。 しかし、鱗が予想外に硬く、高い金属音と共に剣は弾かれる!!!! オルテガは、『雷神の剣』を、下段からキングヒドラの足に向かって、振り払った!!!! 剣は皮膚をえぐり取るが、それでもヒドラの巨体では、かすり傷程度にしかならない。 キングヒドラは、両脇の首2本を、勇者2人に向けて同時に振るった!!!! __……!!!!? アクシズとオルテガは避けきれず、両側に吹っ飛び互いの位置を離されてしまう。 苦痛に呻き、上体を起こしたアクシズを、 キングヒドラの巨大な足が踏み潰そうと襲ってくる!!!! 寸でのところでかわすが、爪が彼の肩をかすめ血が滲み出す。 体勢を立て直したオルテガが、 アクシズに気を取られているキングヒドラの後足の膝の後に向かって、 剣を横になぎ払った!!!! それは会心の一撃となり、キングヒドラは重心を失って、 後方に座り込む。 「大丈夫か!!?」 オルテガが叫ぶ。 アクシズも彼に向かって叫んだ。 「ええ!!!! ありがとうございます!!!!」 2人は体勢を整え、再度身構えた。 __思わぬ足止めだな……!! アクシズはキングヒドラを睨みつけ、唇を噛んだ。 キングヒドラの一本の首と目があう。 だが、他の首は様々な方向を向いており、何を考えているのか解からない……。 ただでさえ今まで『正攻法』では来ない相手だっただけに、厄介な相手である。 勇者アイリはまだ、ココまで追いついていない。 彼女は、彼等が自分の為に『女冥利に尽きる』戦いを行っていることなど、 夢にも思っていなかった……。 |
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