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勇者アイリ達は、『結界』に覆われた『イシュタル島』の前に着く。
魔王軍は、『勇者アクシズ』と『勇者オルテガ』を倒す為に総動員されているらしく、
彼女等を攻撃する事は無かった。
いや、先程現れた総司令官ブロス(バラモスブロス)がそう施したのかもしれない……。

__嫌な予感がする……。

アイリは、ブロスの身を案じ、緊張した。
彼は自ら仕える主君に向かって謀反を起こす気なのだ……!!
そして、勇者2人は『結界』内で戦闘を続けている!!!!

__彼等に『勝機』を……!!!!

勇者アイリは、『虹の雫』を両手で祈るような形で握り締め、
そして、天高く掲げた!!!!
すると、同時に彼女の胸に掛けられた『聖なる守り』が光を帯びる。

『虹の雫』が光の粒子となり、『結界』周囲を回りながら纏わりついていく。
そして、彼女の足元から虹色の光の帯が発生し、
ソレはまるで橋を架けるようにアーチ状に伸びていく。
……と。

ぱきぃぃぃぃん……!!!!

ガラスを叩き割ったような透った音と共に、『虹の橋』が『結界』を突き破る……!!!!
そして『結界』は光の粒子と共に崩れ始めた!!!!


「!?」
一番にこの異変に気がついたのは、
『イシュタル島』内部の勇者アクシズと勇者オルテガである!!!!
勇者2人だけでなく、魔王軍も突然の事態に驚愕する。

周囲を覆っていた『結界』が光の粒子と共に、
溶けるように崩れ落ちていくではないか……!!!!

__アイリがやった……!!!!

活路を見出した勇者アクシズは、『ガイアの剣』を鞘に収めると、
両手を高らかに掲げ、全魔法力を放出した!!!!

それは彼が15歳の時初めて『スライムベスの大群』に向かって放った技である。
あの時は確か、恐怖のあまり訳も解からず使用したらしいが……。
(彼は、スライム系の大群の『一斉ぎょろ目』が苦手らしい……。)
ただ、魔法力が瞬時に無くなった感覚は覚えていた。
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『DQ3』外伝CONTENTS