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「アクシズ君!!!!
 今、どれ位進んだ!!!!」

地下世界アレフガルド。
『結界』に包まれた『イシュタル島』内部。

勇者オルテガは、魔物の軍勢を『雷神の剣』で切り裂きながら、
同じく戦闘中の勇者アクシズに叫ぶ。
アクシズは、次々襲い掛かる軍勢を、力任せに薙ぎ払う。

「やっと、島半分ってとこです……!!!!」

いったいどれだけ倒したのだろう……!!?
勇者2人は丸1日、不眠不休で闘い続けていた。
疲労と精神の限界値との闘い。
だが、魔王軍は彼等の休息を許さない……!!!!

敵は万、いや億だろうか。
四方八方から来る。
前、後、右、左、地上、上空、消えない無数の点の集まりに気が狂いそうになる!!!!
それは、勇者2人の身体に纏わりつくように襲ってきては、
多量の青い血飛沫となって果て、また纏わりついてくる……!!!!

通常の人間ならば、最初の段階で果ててしまっただろう。
形さえ残らないかもしれない……!!!!
だが、彼等は進んでいる!!!!

彼等の通った後には、魔物の死骸の山が道を成す。
だが、その死骸の山を蹴散らし、上方、後方から魔物達が襲い、
勇者2人の剣技の前に、また死骸の山を高くする。

__駄目だ。これじゃ、埒があかない……!!!!

アクシズは、『ガイアの剣』を振り払いながら、唇を噛んだ。
……と、その『ふとした考え』が隙へと繋がったのか、
後ろから来たトロルキングの拳が、彼の背中を叩き、アクシズは前方へ吹っ飛ばされる!!!!

「アクシズ君!!!!」

オルテガが思わず叫ぶ。
駆け寄りたくとも、彼の身体に魔物達が纏わりつき、剣で薙ぎ払っては避ける。
オルテガも自分を守るのに精一杯なのである。

アクシズが身を起こすと、大量の魔物達が覆い被さるように襲ってきた!!!!
……と、彼は咄嗟に爆発呪文『イオラ』を詠唱する。
プラズマ収束に溜め時間が生じ、魔物達の攻撃に負傷したものの、
凄まじい爆音と共に、広範囲の魔物集団が微塵になる。
だが明らかに、その威力は『イオラ』ではなかった……!!!!

__これは、爆発呪文『イオナズン』……!!?

勇者アクシズが『イオナズン』を発動させたのを確認すると、
勇者オルテガが、その爆発を増長させる為、真空呪文『バギクロス』を放つ!!!!
それは、上空の軍勢をも巻き込み、広範囲に渡って撃墜させていく。

……だが。

一瞬、地上や空に隙間が出来たものの、またしても次の軍勢に埋め尽くされてしまった!!!!

「……本当に、しつこいな……。」
流石に顔を引きつらせ、勇者オルテガが嘆息する。
「ええ……。まったく……。」
勇者アクシズも嘆息し、両手の『ガイアの剣』を握り直した。
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『DQ3』外伝CONTENTS