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地下世界アレフガルド。 結界に包まれたイシュタル島に佇む『ゾーマの城』。 地下最深部『大魔王の間』で、 キング(キングヒドラ)は自ら大魔王ゾーマに謁見を申し出ていた。 彼は、今は人間の姿をしている。 『何様だ? 珍しいではないか。』 闇の君主は、その身に取り込んだ『勇者サイモンの魂』の影響で、微妙に姿を変えていた。 『何をしている? 早く、[勇者]達を殺してくるのだ。』 「……御意。」 キングは平伏し、そして徐に顔を上げ、ゾーマを見た。 大魔王ゾーマは、微笑して部下に問う。 『何だ……? まだ、何かあるのか?』 「『勇者』を倒した暁には、褒美が欲しゅうございます。」 『褒美とな。』 ゾーマは意外だと言わんばかりの表情を見せる。 破壊と殺戮を好むキングが、他のものを欲しがるとは珍しい。 「ええ。そうです。 『勇者アクシズ』と『勇者オルテガ』の魂を、 必ずや大魔王様に捧げると約束しましょう。 その代わり……。」 キングは、闇の君主を真っ直ぐ見つめ、微笑した。 そして、最も意外なことを口にする……!! 「私は、『勇者アイリ』が欲しいのです。」 ゾーマが思わず驚愕する中、彼は更に上手く言葉を付け加えた。 「もちろん、今来る2人の勇者で、 貴方様の野望達成が足りるのならば、……で結構です。」 |
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