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闇の地下世界アレフガルド。 ラダトーム城下町で、勇者パーティ10人は、全員集結した。 勇者アクシズは、予想外の高価な荷物に嘆息した。 『太陽の石』以外に、『グリンガムの鞭』や『光のドレス』『破壊の鉄球』等、 普段お目にかかれない武器・防具が出品されていた為、 すっかり味を占めたアイリとリオが、片っ端から落札してしまったのだ。 丁度、エルマ達も『勇者の盾』を手に入れて来ている。 アイテム収集の旅だったと言っても過言ではない……。 一応、『太陽の石』はラダトーム城の宝である。 国王ラルス一世から使用許可を得る為、勇者達2人は謁見を申し出ることにした。 ラダトーム城、謁見の間。 アイリは、これまでの旅の経緯を話し、手元にある『太陽の石』を王に見せる。 すると、急にラルス一世が突然、声高らかに笑い出したではないか……!! アイリとアクシズは、不審に思いお互い顔を見合わせる。 王は、誤解するなと、2人を制する。だが、その表情は明るい。 「いや。すまなかった。 こんな面白い話は、今まで無かったのでな……!! アレフガルドが闇に包まれてから、楽しい話題など諦めていたのだ……。 いや、ありがとう。本当にありがとう……!!」 「じゃあ、『太陽の石』を貸して頂けるのですね?」 アイリが問うと、王は力強く頷いた。 「勇者アイリよ。 前回は悪い事をしたな……。 そなたの言うとおり、ワシはもう一度、信じてみようと思う。 そして、こちらも準備が整ったら、そなた達に加勢しよう……!!」 ラルス一世は、勇者アイリの中に、光を見出し変わった。 きっと、どんな暗闇の中でも光は見つかる筈である。 勇者アクシズは、アイリに視線を移し、そう確信する。 かつて、自分自身も彼女に助けられ、『勇気』を与えられたのだから……。 『真の勇者』とは、力では無く『人に勇気を与える者』のことをいう。 それに相応しい人物は『勇者アイリ』をおいて他にいない。 『精霊ルビス』は、『真の勇者』に勇者アイリを選んだのだ。 |
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