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一方、闇の地下世界アレフガルド。

ラダトーム北西に位置する砂漠、中央に位置する洞窟では、
早くもエルマ達(エルマ、クリス、エビル、ミーナ、ミニモンの5人)が
探索しているところであった……。
この洞窟は、何故か一切の呪文効果がかき消されてしまう……。

「本当に、呪文が使えへんねんなぁ。」
呪文を使わないと言っても、盗賊エルマ、商人ミーナには多少なりとも魔法力がある。
魔物であるエビルやミニモンも彼女等と同様、多少なりの違和感を覚えていた。

サラマンダーや、トロルキング等、洞窟を護る魔物達は強力である。
だが、炎攻撃以外の呪文効果がかき消されるのは、魔物達も同様らしい。

「こんな所に3種の神器の1つ『勇者の盾』が本当に置いているのか?」
クリスが問うと、エルマが苦笑して答えた。
「解かってないわね〜〜!!
 『こんな所』だから置いてあるんじゃないの♪」

大魔王ゾーマが『勇者の魂』を狙っているのなら、
その勇者達を守る為、彼女達に出来る事は、彼等の装備品を揃えてやることくらいである。

やがて5人は、洞窟最深部に着き、その光景に愕然となった。

崩れた外壁の奥。
古びた『宝箱』を見つけたまでは良かった。
だが、その奥に広がる『異次元空間』は一体何であろうか……!?

盗賊エルマが宝箱を開けると、商人ミーナがさっそく中身を鑑定する。

「間違いない……。
 コレは正真正銘本物の『勇者の盾』や。
 きっとアイリしか装備出来へんと思うで……。」

「さて、戻るのも一苦労だな……。」
エビルが嘆息する。

それもその筈。
魔物達が、彼らを追ってココまでやって来ていたのだ。

「じゃ。思いっきりいきますか♪」

エルマが言うと、彼等は各自愛用の武器を構え頷いた。
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