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マイラの村。

勇者アクシズと盗賊カンダタは、
勇者アイリ達を探す為、一旦ラダトームに戻ることにした。
戻るといっても、アクシズは地下世界に着いてから直ぐ、
魔王軍に監禁されてしまった為、ラダトームに行った事が無い。
だが、幸いカンダタが行った事がある為、
2人は『キメラの翼』を道具屋に買いに行くことにした。

「ラダトームには、『太陽の石』があるんだってよ。」
道具屋から宿に戻り、旅の支度を整えながら、カンダタがアクシズに話しかける。

「『太陽の石』?」

「ああ。
 ソレにどんな効果があるのか解からないが、
 アレフガルドでは、かなりの値打ち物だそうだ。」

「アレフガルドの盗賊から聞いたのか?」
アクシズは素朴な疑問を投げかける。
問いに答え、カンダタは頷いた。
「ま。そんなところだな。」

「まさか、盗む気か?」
勇者は大盗賊に向かって苦笑する。
すると、彼は胸を張った。
「あたぼ〜よ♪
 ここまで来て、何も盗らなかったら、大盗賊の名折れ!!!!
 言っとくけど、エルマには内緒だぜ。横取りされちゃかなわんからな。」

__だったら、早く仲直りしろよ……。

カンダタがエルマを一々気にする度に、アクシズはこう思う。
傍から見れば、結構お似合いの2人に見えないこともないのだが、
お互いライバル視しており、素直になれないようなのだ。
旅の準備を完全に整えた2人とミニモンは、マイラの宿を発った。


一方、城塞都市メルキド。
気を失っていた勇者アイリは街の神殿内で、目覚めた……。
仲間達が心配そうに彼女の顔を覗き込む。
だが心なしか、仲間達が自分に対して『距離を置いている』ようにも感じられた。

アイリ自身にも原因は解かっている……。
あの時、自分は怒りのあまり『覚醒』し、人智を超える力を発揮した。
仲間達はソレが怖かったのかもしれない……。

でも、今は大魔王ゾーマを倒す事が先決である。
ソレに落ち込んでいる時間はない……!!
皮肉な心の支えに、勇者アイリは嘆息した。

神殿内の大神官は、
リムルダール地方南東の岬にある『聖なる祠』の存在を教えてくれた。
だが、アイリ達はこれ以上東へ進むことが出来ない為、
一旦、ラダトームに戻ることにする。

マイラ地方西、ルビスの塔に封印されている、『精霊ルビス』を復活させる為に……!!
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