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「さすがに鋭いな……。勇者アクシズ。」 外で待ち伏せしていたサタンは、 勇者アクシズの姿を見つけ話しかける。 「……。」 勇者は無言で睨み返す。 「おや、おや〜? 勇者アクシズ様だけですか〜? 勇者アイリ様もいるでしょうに……。」 いったい何処から現れたのか……!? まるで死神のようなローブを纏(まと)った格好のキングが、 小馬鹿にしたように嘲笑する。 「……貴様は黙っていろ!! だいたい、何でついて来た!!? コレは私の任務だ!!」 サタンが彼の声に苛立って文句を言った。 「……何だ。仲悪そうじゃないか……。」 魔王軍上官二人のやり取りを目にし、アクシズは苦笑する。 しかし、その目は笑っていない。 「俺たちを殺しに来たのか……?」 「ご安心を♪ 逆ですよ。アクシズ様♪ 慈悲深き我が王は、あなた方の来訪を歓迎なさっています。 事実、勇者オルテガも生きていますし〜?」 「!?」 キングの言葉に、アクシズは驚愕する。 __……勇者オルテガが、生きている!? 「……今の話、本当なの!?」 「アイリ!?」 少女の声。思わず彼は狼狽する。 なんと、勇者アイリが殺気を感じたのか、ココまで来てしまっていた。 「スイマセン。アクシズ……。 僕は止めたのですけど……。」 賢者ディートを始め、他の仲間達も全員やってきた。 アクシズは思わずため息をつく。 __まったく余計なことしやがって……!! 思わぬ所で、彼の計算が狂ったらしい。 しかし、だからといって、ココで引くわけにはいかなかった。 |
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