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「……ディート様、ごめんなさい。 私の所為で、色々迷惑かけてしまって……。」 エクランブール邸で、リオに直接謝られたけど、 悪いのは君だけじゃないですし。 苦笑しながらファザード兄さんが、彼女に語りかけます。 「大魔王ゾーマ討伐完遂の英雄なのに、国際問題を懸念して、 再び箱入り娘に戻されるお嬢様……。 リオールさんも、苦労が耐えませんね。」 「ある程度は慣れていますわ♪ でも、今回ばかりは遣りすぎとしか思えなくて……。」 「でも、解かる気もします。 ディートだって、リオールさんを闘わせたくないでしょうから。」 __……!!!!? 世間知らずな性格のファザード兄さんは、 僕が普段言えない事を平気で言いました!! 勿論、リオは驚愕して、視線をこっちに向けています。 僕はというと、耳まで真っ赤に……。 ……其処に丁度、エクル大臣が入ってきました。 兄から事の一部始終を聞き、頭を下げますが……? 「おお、すまなかったな。 これからは、気をつけよう♪ どうじゃ、リオール。 ワシの言ったとおり、ディート殿が届けてくれたじゃろ♪」 「お爺様……!!」 __はい!? 険しい顔で窘(たしな)めるリオに対し、 エクル大臣は勝ち誇った笑みを浮かべています。 何かを悟ったファザード兄さんが、ポンッと手を叩き、笑顔になりました。 「なるほど!! 弟と、リオールさんを、くっつける為の策だったのですね!! 気が付きませんでした。 おめでとう、ディート♪」 な、ななな、何気楽な事言っているのですか〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!? 策って何、策って……!!!!? |
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