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さっそく『井戸』の中に入る。
すると、ジパングの村人が、不思議そうに井戸の奥の洞窟を覗いている。

__たく。お前じゃあ、『すごろく場』なんてわかんねえだろ。

俺は、奴を無視して洞窟に入った。
「これが、噂に聞く『最後のすごろく場』ってわけだな。」

中は、広い空洞。
しかも、かなり大規模ときたもんだ。

……と。
奥に、誰か居るぞ?
女みたいだな。

「ココは、何処じゃ?
 わらわは、何をしておるのじゃ?」

一応、話し掛けてみるか。

「お前さん。
 ココにいると危ないぜ。
 ココは『すごろく場』だが、命懸けの場でもある。」
「すごろく?」
見たトコ、高貴な身分の方らしいな。
仕方ない、連れて帰ってやるか。

俺が、井戸から戻り、『高貴な女性』を連れて、
アクシズ達の所へ戻ると、何故か弥生が驚いてやがる。

「『卑弥呼』様……!!?」

アクシズも驚いて俺を見た。
どうやら、俺が連れてきたのは、ジパングの女王『卑弥呼』らしい。
弥生は、更に続ける。
「確か、『卑弥呼』様は八叉ノ大蛇に喰われたのでは……。」

だが、アクシズが、首を横に振って否定する。
「いや。
 ヒドラ族とは、変身呪文『モシャス』が得意な種族なんだ。
 ましてや、八魔将の1人。
 使えない方がおかしい。」

しかし……。
難しい話は、俺、苦手なんだよな。

女王『卑弥呼』のことは、ジパングの民に任せたほうがいいだろう。
俺達は、結局、何の収穫も無いまま、ジパングを跡にした。

最後に、俺はアクシズに問う。

「結局、お前と勇者アイリは、どういう関係なんだ?」

すると、アクシズは無言で視線を逸らした。
そのまま、先に行ってしまう。
あいつらしいと言えば、あいつらしい。

まあ、だいたい予想はついたがな……。
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