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「アイリ様は、私に似ているからと、 代わりで大蛇の『生贄』になって下さって。」 弥生が説明すると、アクシズが項垂れる。 「アイリ。 ……まったく危険な真似を……。」 「もしかして、貴方が、アクシズ様でしたか? 生贄儀式前夜、アイリ様から伺っていました。」 「アイリが俺の事を?」 イタズラっぽく微笑まれ、アクシズが狼狽する。 「だったら、もっと早く来て差し上げればよろしかったですのに。」 「確かに……。 ……ギルドの仕事放っておいて、こっちに早く来ればよかった……。」 何だか、長話になってんな。 俺はこっそり、その場を抜ける。 そしたら、村の子供に見つかった。 「わあ〜〜。ガイジンだ。 ガイジンがまた来た!!!!」 「外人、外人って五月蝿えよ!!!! 俺から見れば、お前も『外人』だ!!!!」 「ところで、『おじちゃん』何しに来たの?」 「オ・ジ・チャ・ン!!!!? ちくしょう、いちいち、失礼なガキだな〜〜〜!!!! 俺は、まだ27歳。 立派な『お兄さん』だ。」 「まあ、いいや。」 おいおい。 大事なトコ、スルーすんな!!!! こんのガキ〜〜〜!!!! アクシズの奴は、アイリのことで弥生と話し込んでるみたいだし、 まったく『美形』って奴は、俺の苦労が解かっとらんようだ。 嘆息して、項垂れる。 ん? 何か、転がる音がする? 俺が、周囲を見回すと『井戸』があり、 音はそこから聞こえるようだ。 ……はは〜ん。 コレは、ダイスの転がる音だ。 |
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