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「……で、何で着いて来るんだよ。」 ジパングに着き、いきなりアクシズに睨みをきかせられる。 俺は、苦笑して言った。 「まあ、まあ。 いいじゃねえか……!! しかし、本当に何にもねえなあ……。」 見れば、原始的な村だ。 しかも珍しい事に、お偉いさんの館まで『木』で出来てやがる。 コレのどこが、『黄金の国』だって? だが、アクシズは真剣な眼差しで、村を見回している。 「どした?」 「いや。 確か、ここに八魔将の1人『八叉ノ大蛇』が居ると聞いて やってきたんだが……。」 「魔王軍のか。」 俺の問いに、アクシズは頷く。 でも、至って平和そうだ。 お……!? 人がいるぞ? 「なあ。試しに聞き込み調査してみるか? 例えば、ちょっと『アイリに似てる』あの女の子に。」 「似てるか?」 「まあ、まあ。」 アクシズが顔をしかめるが、 俺は、『アイリ似』の女の子を捕まえて、聞き込みに入った。 彼女は『弥生』という名前で、結構、美少女だ。 「八叉ノ大蛇ですか?」 弥生が驚愕して問う。 そして、俺はアクシズに殴られる。 「……ってえなぁ……!!?」 「敵の名前、堂々と晒す馬鹿が、何処にいる……!!!!」 「ここにいる。」 「ふざけんな!!!!」 相変わらず、五月蝿い『策士』だ。 だが、弥生は意外そうな顔をした。 「『大蛇』でしたら、勇者アイリ様に倒されましたけど……?」 今度は、アクシズが驚愕する番だった。 ……俺は、特に、関係無い話だな……。 |
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