エイトをからかうのは面白いんだ♪
ちょっと調子に乗ってみようか。
<4>
「大丈夫だって、修道院内でも流行ってたんだぜ?
 確かに、あんまり気持ちよくないが、
 初体験ってのも有りだろ?」

「……初体験と言われると、よけい嫌になる。」

おい!!
テンション上がるどころか、下がってるぞ?

項垂れるエイトを制し、彼方を見ると、
トロデ王がニヤニヤしながら立っている。
王は、「来い、来い。」と言いたげに、手を縦に振っている。

__嫌な予感がする……。

額に汗を浮かべ、後退り。
だが、首根っこをエイトに掴まれる。

「逃がさないよ♪」

語尾に『♪』と付いているが、彼の目は笑っていない。
今度は、王が、俺に語りかけてきた。

「なんじゃ。
 ククール。
 せっかくエイトが、逃がそうとしてくれているのに、
 結局、逃げんかったようじゃな?」

それって、例の『公務のお仕事』が溜まっているって証拠でしょうか?

目で質問すると、2人は大きく頷いた。

しまった。
こんな事なら、城から出ていれば良かった……。
今更後悔しても遅いな……。
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